メガネやコンタクトレンズは目が悪い方にとっては必需品です。 不適切な度数のメガネやコンタクトレンズは見え方だけでは無く、全身の不調 にも繋がります。また、「単に視力が低下している」と思っていても、実は他 の目の病気が原因であることもあります。
当院は適切な度数のメガネやコンタクトレンズをご提案することはもちろん、 目に病気があるかないかについても確認しています。近視が強い場合は網膜剥 離などの病気のリスクが高く、コンタクトレンズでの受診時にそういった病気 を見つけることも少なくありません。
「メガネを作る際に眼科を受診した方が良いか」迷う方もいらっしゃると思 います。
実際、メガネを作成するには、眼科を受診して処方箋を書いてもらうか、直接 メガネ屋さんで作成するか2パターンの方法があります。
眼科で検眼をする1番のメリットは、視力だけでなく目に異常が無いか確認してもらえることです。
眼科でメガネの処方箋を書いてもらう場合、視力検査に加え、基礎的な検査と医師の診察を受けることができますので、 緑内障や白内障などの目の病気を早期に発見できる可能性が高くなります。目の病気は不可逆なものが多いため、 早期発見できるということは、治療上大きなアドバンテージとなります。 そういった意味でも、目の異常が無いか確認してもらえる、ということは大きなメリットと言えるでしょう。
コンタクトはネットで買うという方も増えていますが、
コンタクトレンズは目に直接つける「高度管理医療機器」です。
眼科で検眼をする1番のメリットは、視力だけでなく目に異常が無いか確認してもらえることです。
コンタクトレンズは安全なものと感じてしまいやすいのですが、適切に使用しないと角膜潰瘍や、 角膜内皮細胞の減少、巨大濾胞性結膜炎（重症のアレルギー性結膜炎）、ドライアイの原因となることがあります。 コンタクトレンズの不適切な使用が原因となり、失明に至るケースもありますので、軽く考えず、適切に使用するようにしましょう。
一般的に黒目と呼ばれる角膜には血管が無く、涙から酸素や栄養を取り入れています。
この角膜の一番内側にある細胞を角膜内皮細胞と言い、この細胞は角膜の透明性を保つ働きをしています。この細胞は再生することが無く、加齢や酸素不足で減少します。 角膜内皮細胞が少ないと眼内手術が困難になります。
一定以上（1,500個/平方ミリメートル）に減少すると眼内の液体が角膜に染み込み、角膜を透明に保つことができず、角膜が白く濁ることもあります。
こうなると治療方法としては角膜移植しかありません。
最近のコンタクトレンズは昔に比べてずいぶんと良くなっていますが、それでも酸素不足になることは避けられません。コンタクトレンズを装着している時間が長いと、酸素不足の状態が長く続くので、角膜内皮細胞が減少してしまいます。
この角膜内皮細胞は減少しても自覚症状は無く、検査器械で調べなければ計測することができません。
コンタクトレンズ装用者は、自分の目を守るために定期検査を受けてください。
当院は、屈折検査、視力検査、眼圧検査、角膜内皮細胞検査、細隙灯顕微鏡検査など様々な検査を行い、目の状態やコンタクトレンズの経験の有無、生活スタイルなどから、適切なレンズをご提案し、使い方の指導を行います。
受診の際に適宜、角膜内皮細胞の数を検査しますので、同年代の方と比べて減少ペースが速い場合は、コンタクトレンズの使用時間を短くする提案や、休止する提案をしています。
コンタクトレンズは便利なものですが、自分の目を守るためにも眼科でコンタクトレンズを合わせてもらうようにしましょう。