白目(結膜)が赤くなる原因として、①充血、②出血があります。
特に②の出血は、白目がべったりと赤くなり、見た目が派手なので、目が心配になって受診される方が多く見られます。
これらの目の赤み、充血について解説します。
充血は結膜の血管が拡張して状態で、拡張する血管の場所により、結膜充血と毛様充血があります。
出血との見た目上の違いは、血管に沿って赤みが出ることで、感染やアレルギーの他、ドライアイや眼精疲労でも起こり、日常でよく見られる状態です。
結膜充血は結膜炎によって起こり、白目の周辺部や瞼の裏が赤くなります。 その原因によりアレルギー性結膜炎(花粉症など)や感染性結膜炎(細菌性、ウィルス性)などがあり、眼脂(目やに)や搔痒(かゆみ)や流涙(涙目)などの自覚症状を伴います。 ドライアイや目の疲れ(眼精疲労)によっても生じることがあります。
毛様充血は、黒目(角膜)の周りが充血し、ぶどう膜炎や緑内障発作など目の炎症によって起こり、目の痛みを伴うことがあります。 結膜充血との違いとして、まぶたの裏まで充血しないことや、黒目の周りが充血すること、色調が青紫色であることが挙げられます。
ぶどう膜炎など重篤な症状が隠れている場合がありますので、このような充血が見られる場合は早めに眼科を受診しましょう。
出血は結膜下出血と呼ばれ、白目(結膜)の毛細血管が破れて膜がべったりと赤くなります。
殆ど自覚症状はなく、朝、顔を洗う時に鏡を見てびっくりする方や、ご家族に指摘されて気づく方がほとんどです。
見た目が派手なので心配される方が多いのですが、特に治療は必要では無く、約1~2週間で後遺症なく自然に消失します。
原因として、ドライアイ、結膜弛緩症(白目のたるみ)、咳やくしゃみ、飲酒、いきみなどがあります。
外傷(ケガ)の後、結膜下出血が起きている場合は、外傷によって目の奥に何等かの影響を受けている可能性が考えられますので、早めに眼科を受診しましょう。